子供作家の会にて
55,555mile=88,888km。
今乗っているヴァンを一応新車で買ってから2年と7ヶ月。一日当たりの走行距離は約95km。
長距離の旅行にも使っているし、なにより、毎週通うシカゴ補習校への走行距離がものを言っているのだけれど、それにしても、なかなかな距離だなぁと思った昨日のこと。
その時も、ナーが参加したイベントからの帰り道、「55555になったら、記念に写真を撮っておいたら」と言われていたので、走行中に過ぎてしまったらと緊張したけれど、幸い、田舎道の脇道に止められたので写真が撮れた。
まさにイケイケどんどん。
こちらに来てからはまさに子供のお抱え運転手。この走行距離(8年分を合計したらどうなるだろう?)が、そのまま彼女達の経験歴につながっているかと思うと、もっともっと、行ける所までガンガン走るよ!という気持ちになる。
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さて。
その昨日は朝からいつにも増して密度濃く、車を駆って東へ西へ。メインはナーの参加したイベント、
"Young Author's Conference" (「若き作家達の集い」とでも訳すか)。
ナーは3年生のときにも、低学年全員が授業で書かされたショートストーリーで一度同じ賞をもらった。今度、6年生のイベントへの応募は任意だったのだけれど、
「友達と勝負するんだ♪」
と言って、私のMacに向かってタッタカと書き上げていたショートストーリーが選ばれた。
ちなみにその物語の出だしは、
Every night I have a dream about her. She comes into my dreams whenever I sleep. Her last words hung on to my head like a black curtain.
雰囲気はそのとき彼女が読んでいた「私の中のあなた(英語版)」、筋は彼女の好きなミステリーの色濃く。
そして、「面白いかも!」と思って読みかけて、10行で中断している母。(笑)
ここまで読んだ方、書きかけですいません!
とにかく。
賞のご褒美は前回同様、現役作家の講演会。
おこぼれにあずかり、付き添った私も「ストーリーのアイディアはどこから得るか?」というテーマで、楽しい話がたくさん聴けた。
幼児向けの絵本からYoung Adult(ティーンエイジャー)向けのミステリーなどを書かれているこの作家さん曰く、いつ物語のネタを得るかというと、
1.自分の経験
2.人と違う事に挑戦してみる
3.他の人の話題から
4.過去の振り返り
5.自分の感情
こうやって羅列してみると当たり前のようだけれども、講演会ではご自身の本が書かれた背景をおもしろおかしく話してくださった。最後、「今日ここに参加している皆は想像力豊かで書く才能がある人たちだ。自分に誇り持って、どんどん夢の世界を広げてほしい。」という言葉に嬉しそうにうなずいていたナー。
親バカな母はまたしても、
「作家という手もあるかぁ」
と、こちらもまた「夢の世界」を広げて帰って来たのだった。(笑)
会場横に設置されていた売り場でご褒美の本を手に入れたナーは、講演始まる直前までその新しい本を熱心に読んでいた。ここ3、4年、彼女の読む本はハリーポッターを一とする冒険ものが殆どだったけれど、最近図書館でYoung Adultのコーナーに一人足を運んで、なにやら物色するようになり、今日買った本は、
"The Cinderella Society"
というティーンの女の子の青春もの。日本では中一になったばかりの彼女。ここで読む本の路線が変わって行くのだろうか?
余談だけれど、アメリカはペーパーバックが安い一方でハードカバーは高く感じられてしまう。この本、18ドルもしたんですけど?円にして村上春樹のハードカバーと同じぐらいというのは解せない。(笑)
「一日中ベットで本を読んでいられたら幸せなのに。」
というナーとニー。忙しい合間を縫っての彼女達の読書量はなかなかのものだと思う。読書好きになってくれて良かったと思い、しかし親の立場から見ても、どうして本を読んで一日を過ごさせてやれないのだろうと残念に思う。私も、今でも、同じ事を思う。
しかし。
本から得る知識は大きいけれど、その先にある現実に立ち向かう力は、やっぱり本の外にある。
もしも本を書く方の人間になりたいと思ったら、やっぱりそのアイディアは本の外の世界にある。
色んな経験を積んで、その好奇心をどうかできるだけたくさん、密度濃く満たして、素敵な人になれますように。
まあ、要は「勉強せいっっ」ってことですわ。
やっぱり、ね。(笑)
by riuilusa
| 2010-04-23 00:16
| アメリカの小学校生活